ラベル 泌尿器 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 泌尿器 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2018年11月15日木曜日

精巣生検におけるJohnsenのスコア

 不妊治療の男性側因子の検索目的になされる精巣生検において、増精能の量的な評価を行うためのスコアである Johnsen’s score を示します。




● Johnsen's score

Score 10
Complete spermatogenesis with many spermatozoa (spermatozoa are here defined as cells having achieved the small head form of the spermatozoon).  
Germinal epithelium organized in a regular thickness leaving an open lumen.
完全な数多くの精子のある造精機能を認め、精細胞層が厚く正しく配列し、精細管の内腔は開いている
Score 9
 Many spermatozoa present but germinal epithelium disorganized with marked sloughing or obliteration of lumen.
 多くの精子が認められるが、精細胞配列が不規則で内腔が狭い
Score 8
 Only few spermatozoa (<5-10) present in section.
 精細管内にわずかな精子(510)が認められる
Score 7
 No spermatozoa but many spermatids present.
 精子は認められないが、精子細胞は多数認められる
Score 6
 No spermatozoa but only few spermatids (<5-10) present.
 精子は認められず、精子細胞はわずかに(510個)認められる
Score 5
 No spermatozoa, no spermatids but several or many spermatocytes present.
精子および精子細胞は認められないが、少数~多数の精母細胞が認められる
Score 4
 Only few spermatocytes (<5) and no spermatids or spermatozoa present.
 精子・精子細胞は認められず、精母細胞はわずかに(5個未満)認められる
Score 3
 Spermatogonia are the only germ cell present.
 精祖細胞のみ認められる
Score 2
 No germ cells but Sertoli cells are present.
 精細胞はみとめず、セルトリ細胞のみ認める
Score 1
 No cells in tubular section.
 線維成分のみで細胞組織はない

   Spermatogenesis: 精子形成または造精能、 Spermatozoon: 精子、
   Spermatid:精子細胞、Spermatocyte: 精母細胞


Score
精子
精細胞
精母細胞
精原細胞
セルトリ細胞
10
++
++
+
+
+
9
++
++
+
+
+
8
<5-10
++
+
+
+
7
-
++
+
+
+
6
-
<5-10
+
+
+
5
-
-
5
+
+
4
-
-
5
+
+
3
-
-
-
+
+
2
-
-
-
-
+
1
-
-
-
-
-






● 文献

1) Johnsen SG. Testicular biopsy score count – a method for registration of spermatogenesis in human testes: normal values and results in 335 hypogonadal males. Hormones 1970;1:2-25.
2) 外科病理学
3) 寺田 充彦 他 不妊症の臨床と病理. 病理と臨床 1989;7:173-80.



にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ 

2012年8月30日木曜日

【書籍紹介】The Gleason Grading System: A Complete Guide for Pathologist and Clinicians


 病理診断での前立腺癌のグレード診断、に関する書籍を一冊紹介いたします。
出版社】 LWW 【版】1 (2012/7/24) 【言語】英語

ISBN1451172826, 978-1451172829

 病理診断において、前立腺癌は癌であるか否かの診断と、ステージング、グレーディングを行います。
 「Gleason grading system」は前立腺癌の形態をGleason pattern 1~5 に分類することが基本となりますが、どういう形態がその分類に当てはまるかを判別する力は、知識として概念を確実に頭にいれることと、多くの組織像をみてトレーニングすることとの両方を行わないとなかなか身につきません。
 総評として、病理診断医必携の良書です。解説よし。何よりアトラスが多く、わかりやすく、美しい。読んでいくとConsensusの解釈の仕方がよくわかり、実践と組み合わせれば力になること間違いないと思います。それほど厚くなく、読み通すことも不可能ではないのもよいところ。

 前立腺癌のグレーディングシステムは「Gleason grading system(Wiki英語版)と呼ばれていますが、はじめて提唱されてから、少しずつアップデートがなされています。 本書籍は2005 The International Society of Urological Pathology (ISUP; Webページ consensus に基づく「Gleason grading system」を解説したアトラスです。
 
 本書籍は、豊富な図版で、pattern をたくさん見ることができ、それぞれの注目ポイントやピットフォール、誤解しやすいところなどまで書かれています。
 アトラスひとつひとつが、練習問題のようになっていて、レジェンドに、これは4+4とか、これは4+3とか理解しながら絵を眺められるのがよいところ。

日本の前立腺癌取扱い規約も国際的な指標に準拠しておりますし、ISUP consensus による Gleason scoring の理解には一番よい書籍と思っています。

おすすめ。★★★★★(5/5)








気が向きましたら応援クリックをお願いします!↓
  

note に 医学・医療関係の記事をまとめています

病理の話題は別ブログにまとめています

研究関係の話題は別ブログにまとめています

その他のブログ一覧はこちら

投げ銭・ご寄付などのリンク
もしよい情報などがありましたら
▶ リンク