今朝はこむら返りで起きました。ひどい痛み…もう悲しい…。
さて、今日は午前はセミナーデー。
ブランチ全体のセミナーですが、今日はワクチンのデザインの話。コンフィデンシャルなので内容はあれですが、ワクチンのコンポーネントだけでもこんなに科学は進むんだなぁというぐらい最先端は精緻なことをしています。面白いですよ。
さて、私の実験はうまくいきません…。
なんでじゃろ…理論的にはワークするはずのことがいくら手を変え品を変えてもうまくいっていない…今日はさすがにちょっとお手上げ…うーん何か突破口が必要…考えてわからないので聞いて回りましたが、やはりなんとも。
また品をすこし変えるしかなさそうです。時間ばっかり浪費していく…。
さて、文學界という雑誌で、若手の「社会学者」と「現代の魔術師」が対談をしており、その中で医療のことをよく考えずに話したようでネット上で炎上しています。
「社会学者」さんの方は沈黙で逃げ切っている気配ですが、魔術師さんがかなり叩かれているうえに、下手に煽り、反省と見えて実は他者を見下しなおす note を書いていたりして、あーあ、となっています。さらに、ネットで批判されたことを将来復讐するようなツイートまでしてしまっていて、なんだか本性がみえていてなんとも…▶こんなの。
その魔術師さんのネット番組で面白いブログがありました。
▶ 【サバの話だったの?】WEEKLY OCHIAIというコント、あるいは地獄について。
ブログ自体は…まぁ、茶化しているんですが、これが面白く、いろいろ考えさせられます。というのは人にアイデアや考え、自分の解釈を解説なり提示するなりするときの、これは絶好の悪い例だからです。
魔術師さんの考えを好意的に解釈して解説しているブログも出ています。
▶ 12/29 落合陽一のnews picsでの発言の抜き出しを好意的に解釈してみる
▶ 「日本社会をアップデートせよ」のサバの話をちゃんと考えてみた
確かに、これらの解説は丁寧にすこしかみ砕き、補足をしてくれています。
しかし、本人が考えていたことやとらえていること、比喩に関して一意にこのように説明ができるものであるかが不明ですし、やや牽強付会なところもあって、まぁ簡単にいうと、伝える行為としてはやはり絶好の悪い例であるということを示してしまっています。
私はこのブログをはじめ、ちょっと解説したり仕事の話をするときには、できるだけ唐突にジャーゴン(jargon)、すなわち、仲間内だけで通じるような特殊な専門用語を使わないことをはじめとして、平易でわかりやすく、事項の連関は示し、論理は飛躍しないように、比喩は乱用せずサポート用としてつかい、そして、ごまかしがないように、わからないことはわからないと提示しつつ書き、表現するようにしているつもりです。
これは、相手を突き放しては教えること、伝えることはもちろん、議論もできず、議論できないということは、これは反駁可能性を与えないということであり宗教の宣教や洗脳、意見の押しつけ、または「衒学」つまり相手を惑わせてなんとなくわかった気にするよ言う一種の「騙し」でしかないと思っているからです。
また、科学者は公金をつかい、公共の社会の中に少なくないリスクを取らせてもらって活動しているわけですから、アウトリーチ活動といって、外部に説明責任を果たすため活動をしないといけないと考えています(ましてや科学者としてメディアに出る人間は絶対必要であると考えています)。
それらの活動は、どこまでも非専門家でも理解でき、討論してもらえることを基準になされないといけない、それがマナーであり「倫理」であると考えています。
というわけで、私のスタンスと全く異なり、「比喩」、ジャーゴン、論理飛躍、説明態度における丁寧さや倫理観の欠如などが目立つこの番組、さらに参加している人は、わからないことをしっかりわからないと表出しないことと、表出させられない発言者・空気、もうすべてが、いわゆる、ダメなものだとして、私はみていて勉強になりました。
ミスコミュニケーション のいい教材。
ちなみに、DNAは4文字のデジタル記載にはなりますので、デジタル記憶媒体と考えることもできますし、塩基対形成を利用したDNAコンピューティングもありますが、4進数とは関係ありませんので、比喩に失敗しているなぁというところもありますね。
あと、社会や歴史については魔術師さんは不勉強なので、ちょっと論じる対象ではなさそうです。
参考 ▶ 遊牧民さんによる落合陽一『日本再興戦略』読書の実況中継
▶ 根源的に職業差別的な考えもちらほらみられます
その他にも徹底的に分析したブログもありました。
▶ 落合陽一さんの議論を分析哲学的にガチで分析してみる(落合陽一のカントへの反逆!)
と、反面教師にしなきゃなぁと思うことも多く、一方、やっぱり丁寧にわかりやすく説明していくことは大事なぁ…と再度勇気と動機付けをもらいつつ、一方で、こういった実際理解できないにもかかわらず「すごいみたい」と思わせて幻惑し、信者を獲得する、ニューアカデミズムの再現のような人自身とそれを持ち上げる文学界・メディアのひどさに嘆息しつつ眺めています。衒学っていうことばがしっくりきます。
たとえ本業でどんなに成果があって受賞歴があって実力があっても、無関係で不勉強のことまで影響を持たせるのは危険だなぁとも思わせますね。
大学の偉い役職やいろんな団体の理事なんかもされているようですが…ね。政策決定者と近いのも気になるところ(まぁ小泉議員は別の意味でも危ういと思いますが)。
さて、日々の軸足たる科学研究をしっかりやって、アウトリーチ活動としてのブログや note もやっていこう…と思う午後であります。
あーしかし、こむら返りの足が痛い…。
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