2018年7月2日月曜日

一年之計。莫如樹穀。十年之計。莫如樹木。終身之計。莫如樹人。

 何かの時に心に響く格言や名言、諫言ってありますよね。
 昔所属していた研究室に張ってあった標語を、ふとアルバムから発見。

人を育てよ


Fig.1 研究室に張ってあった

 「今日を楽しむものは花を活けよ
  一年先を楽しむものは花を植えよ
  三十年先を楽しむものは木を植えよ
  百年をおもんぱかるものは人を育てよ」

 いいですね。人を育てること、それこそが未来を作る。
 当時、出典はなんなのかな、とおもってしらべたのですが、どうも原型は中国の古典である「管子」にあるようで、「三計」として知られている言葉からのようです。


管子権修第三



 「一年之計。莫如樹穀。十年之計。莫如樹木。終身之計。
  莫如樹人。一樹一穫者穀也。一樹十穫者木也。一樹百穫者人也。
  我苟種之。如神用之。舉事如神。唯王之門。」管子権修第三

 書き下すと、
 「一年の計は穀を樹うるに如く莫く、
  十年の計は木を樹うるに如く莫く、
  終身の計は人を樹うるに如く莫し。 
  一樹一穫なる者は穀なり、
  一樹十穫なる者は木なり、
  一樹百穫なる者は人なり」

 後半は、一を植えて一を得るのが穀物、一を植えて十を得るのが木、一を植えて百を得るのが人である、ということですね。


誤解されいている国家百年の計



 国家百年の計というのはここから来ているんですね。つまり、人を育てることが国の百年をおもんぱかる、つまり人を育てること、これが大事という思想

 ただ国家百年先まで設計する、ということではないです。人を育てる、ということ。

 人を育てることを大切にしたいです。

 人への投資が最もリターンが大きいと言えるかもしれません。人を大切にすること、これがすべてを大切にすることにつながるように思います。
 
 日本はシュリンクしていっていますが、今こそ、人を育てることにリソースをもっと割り振るべきではないのかな、そんな風に思ったりもします。



 ちょっと一冊 … 中国古典の名言録


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