2018年11月8日木曜日

紅葉のシーズンと組織学講義の話

 紅葉のシーズンになっています。ベセスダ、今朝は少し寒い。
 

Fig.1 今朝の近所の様子

 秋というか、すぐに気温が落ちて行ったので、紅葉のまま冬が始まった感じもします。
 
 火曜日と水曜日はセミナーデーで、午前中はずっとセミナー。実験作業ができず、長い間話をきいていないといけないので結構疲れます。

 昨日は火曜日。今、火曜日の夕方は FAES で組織学の講義を持っていますが、毎回資料を作るのは結構大変です。最近はオンラインで見られるとてもよい組織学の教科書があるので助かっています。
 (▶ FAESの紹介記事: 【NIH紹介】NIHキャンパスにあるFAESについて)
 (▶ 前回の講義の準備の記事: 講義とセミナーの準備)


Fig.2 組織学の教科書をみながら資料をつくる
 
 使っている資料作りの参考教科書は Netter's essential histology、Wheater's functional histology、Junqueira's basic histology が主です。

 ネッターは概念図がおおくて分かりやすいのですが、細かいイラストなので講義にはあまり向きません。自習にはいいんだろうなぁ。
 ウィーターは電顕などはきれいですし、画像もまぁよいのです。機能の説明があるのはいいですね。
 個人的にお気に入りが、ジュンケイラ。とにかく体系的であり、写真も王道、説明もストレートでとてもよい教科書です。この流れを利用して講義を組み立てています。


 個人的に昔勉強に使用したのは、Histology: A Text and Atlas: With Correlated Cell and Molecular Biology でしたが、これもとてもよい教科書ですね。読み通したのは学部生の3年生の時なので、もう15年ぐらい前でしょうか。



 この辺の教科書や洋書の紹介もそのうち書こうかな、と思っています。勉強法もね (自慢ですが、解剖学、組織学、病理学はすべて試験満点で通過したぐらい得意です)。

 日本の医学部では組織学のスケッチをさせるところも多いと思いますが、なかなかこっちでは顕微鏡もないため実習はできません。

Fig.3 学部生のころの組織学のスケッチ

 そこで、講義ではバーチャルスライドを使っています。
 公開してくれているデータが今はいくらでもあるのですが、Michigan Histology and Virtual Microscopy Learning Resources の サイトを使っています。


Fig.4 バーチャルスライド

 拡大も自由自在ですし、たくさんの領域をお見せできるので、静止画一枚で説明した後に、動かしながらいろいろ見せて例示していくのは結構教えやすく、見ている側もわかりやすいだろうと思っています。

 という感じで、昨日は消化管がテーマ。消化管は組織学にとっても病理学にとっても基礎的なことがたくさん含まれている領域なのでじっくりお話しました。
 学生さんは集中力もあり、結構よく理解してくれるので楽しいです…!


Fig.5 昨日、第5回講義の資料

 教えることはなかなか楽しいですし、自分の勉強にもなるのでいいですね!

 さて、午後は実験して、デスクワークも少ししないといけません。
 がんばりましょう。

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