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2019年6月12日水曜日

今年も NIH ディレクターズバンド

 今朝は晴天で非常に気持ちの良いベセスダです。暑すぎず。
昨年、NIH所長のバンドの演奏の記事を書きましたが、あれから一年たったんですね…。
 ▶ NIH ディレクターズ バンド

 今日は Building 10 前で所長のバンドがまた演奏をしていました!
 のりのりで1時間半以上。すごいすごい

Fig.1 ディレクターズバンド

 組織のトップ自らレクリエーションをエンジョイするのは素晴らしいですね。
本当にアメリカらしい。いい職場でいいサイエンスを、です。

 さて、午後もしっかりがんばりましょう。
 

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2018年12月22日土曜日

【情報】アルツハイマー病・慢性外傷性脳症(CTE)にみられる異常タウタンパクを検出する新しい技術が開発されたという報告

 「コンカッション」(Concussion)という2015年の映画があります



   コンカッション (字幕版) ウィル・スミス 


 ウィル・スミス主演のこの映画は実話に基づいていて、アメリカンフットボールの選手が、長年にわたって脳震盪(コンカッション)を受けることで慢性外傷性脳症(CTE)という病気を発症する、ということをみつけた Dr.Bennet Omalu が主人公の話です。

 2010年の論文はこれですね。
 ▶ J Forensic Nurs. 2010 Spring;6(1):40-6. Chronic traumatic encephalopathy (CTE) in a National Football League Player: Case report and emerging medicolegal practice questions. Omalu BI et al.


 Dr. Bennet Omalu は  forensic pathologist (法医学にちかい病理医)で、神経病理医としても有名になったナイジェリア出身の医師です。

 このCTE発見と報告に際しては、ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)は猛烈な圧力を彼にかけました。

 そこら辺のストーリーは非常によくこの映画では描かれています。
 NFLが利益のために博士と選手にいかに圧力をかけ、公表を阻止しようとしたか。

 しかし結局この疾患はその後医学界に認知され、NFLにより選手には補償もなされます。CTEについては 基金などもできて今ではスポーツ関連疾患としてよく認知されています。
 ▶ The Concussion Legacy Foundation
  このサイト内の CTEの解説ページはわかりやすいです。

 この映画「コンカッション」のすごいところのもう一つは、NFL全面協力であるということも挙げられます。すべて公式ロゴもつかっていますし、基本的には実名でストーリーは進みます。

 NFLは誠実にこの問題に取り組むよという宣言でもあり、またエクスキューズでもありますね。選手側も自己選択で選手となったわけですが、こういった疾病はかなり認知されてきており、無理筋の訴訟はほぼなくなっているようです。

 しかし、この CTE は死後の解剖でないと確定診断ができないことが問題でした。診断はとても難しくて画像だけでは疑診程度なんですね。

 それに対する検査法となりうる方法を一つ見つけたよ、という論文が昨日、私も所属している NIAID/NIH から発表されました
 ▶ NIH-developed test detects protein associated with Alzheimer’s and CTE

 論文はこれ (Seeding selectivity and ultrasensitive detection of tau aggregate conformers of Alzheimer disease)で、簡単言うと病的な Tau タンパク質の凝集を、針の先っぽほどのごく少量のサンプルから極めて高い感度で検出する AD RT-QuIC という方法を作ったということです。

 研究は、アルツハイマー病やボクシングの選手でCTEとなった症例などのサンプルを用いています。Tauタンパク質もクロイツフェルト・ヤコブ病(CJD) におけるプリオンのように 「seed themselves」、増えるんですね…。

 この映画もすごいですし、病気が見つかるプロセス、検査のプロセスがリアルタイムで見られる領域ですね。今後は予防法と治療法にも焦点が当たっていくように思います。

 この領域では、先週、nature にアルツハイマー病の一部の原因蛋白はマウスにおいて、プリオンのように「Transmissible」である可能性があるという発表もありました。
 ▶ Transmission of amyloid-β protein pathology from cadaveric pituitary growth hormone

 興味深い領域ですね。病因の解明と治療法の開発がまたれます。

 話はそれますが、アルツハイマー病に今使われているドネペジル(アリセプト)は、もともとHMG-CoA 阻害薬のシードとして探されていたものを、元エーザイの杉本八郎先生がAChE 阻害薬として活性があることに気づいて開発された薬です。

 この薬については杉本先生自身のかかれた開発譚がおもしろいです。

 神経疾患の領域もどんどん研究が進んでいますね。



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2018年11月18日日曜日

金曜会参加、名刺つくる

 本日は快晴で気持ちの良いベセスダです。少し寒いですけれども。

 昨晩は NIH の日本人研究者の集まりである金曜会に行きました。
 演者は 石井 裕貴 先生 (NCI from 山梨大学)で、非常に素晴らしい miRNA のお話でした。

 先生が NIH でされた研究は nature communications に発表されています。
 ● miR-130a and miR-145 reprogram Gr-1+CD11b+ myeloid cells and inhibit tumor metastasis through improved host immunity

 microRNA は難しいですが、未熟骨髄細胞の機能を制御し、それによって免疫の状態を制御する、というのは本当に面白いですね。勉強になります。
 講演会のあとは懇親会。今回はベセスダのタイ料理屋さん、Bangkok garden
 おいしい料理と楽しい会話で楽しんでまいりました。

Fig.1 Bangkok garden、ゾウの置物

 石井先生は頭頚部外科の先生でいらっしゃいますが、学部生時代、私も頭頚部外科を一時志していたため、共通の知り合いも少しおられたり…実は留学同期にも頭頚部外科の先生がおられ、偶然にも三人の共通の知り合いがいたり、で話が盛り上がりました。
 楽しかったです。

 さて、アメリカにきてから持っていなかった名刺を作りました。

 
Fig.2 名刺をつくった

 デザインは日本のころとほぼ同じで、話のきっかけにもなる病理組織像をいれて裏表。表は英語、裏は日本語です。
 今回もビスタプリントを使いました。この会社は海外で印刷して送ってくれるのですが、日本とアメリカ両方から利用でき、かつ、アカウントに記録したデータを共有できるので簡単に注文できました。らくらく。Web上でデザインできます。

 しかし、なんというか、一点残念だったのは、日本とアメリカで仕様が違うようで、アメリカの方が高くて紙の質が少し悪かったですね。
 日本で頼んだ時は、この値段でこの品質ならパーフェクト!だっただけにちょいと残念。しかしながら、使えるちゃんとした名刺を手に入れてご機嫌です。

 実はこっそり以前に、英文名刺が役に立つよ!という話を書いていましたが…

 ようやく自分でも今回作ることができたわけでした。


 さて、今日はのんびり土曜出勤。講義資料を作ります。実験作業は少しだけ。
 午後、夕方から少しお出かけしてきます。


 
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2018年10月19日金曜日

【NIH紹介】NIHキャンパスにあるFAESについて


NIHキャンパスにあるFAESについて


 米国国立衛生研究所(National Institutes of Health; NIH) に関連する情報の紹介です。
NIH に関連する組織として、the Foundation for Advanced Education in the Sciences (FAES) があります。今回はこの FAES の紹介です。

 ▶ FAESの公式ホームページ (https://faes.org/)

Fig.1 FAES の ホームページの表紙 (リンクにしています)

 
NIH は米国の政府機関ですが、FAES は実は政府とは関係のないNIH 職員を中心とした関係者の教育や保険、福祉などをサポートする独立した組織です。

1959年に、11人のNIH の科学者が設立し、1984年からは講義や実地トレーニングのワークショップなどを実施しています。現在では、NIH のトレイニー (フェローなど) の保険を取り扱ったり、様ざまな交流・研修イベントを実施しています。

FAES NIH のベセスダキャンパス、ビルディング10 (通称ビルテン) に入っており、事務所とクラスルームを有しています。クラスルームでは、150のクレジット付きの graduate school コースがあり、年間60以上のバイオテクノロジー関連のワークショップも開催しています。

またその他に、NIH 内にブックショップ (書籍とNIHグッズのお土産などを売っている)を持っています。
 キャンパス内FAES 施設案内ページ: https://faes.org/content/campus-resources

NIH に来て働くことになるフェロー (Postdoctoralvisiting) は、FAES が提供する健康保険に入ることができます。FAES2018年に取り扱っている健康保険は CoreSource 社が仲介する aetna 社の signature administrator という商品。非常に手厚い健康保険です。

 ▶ FAESの健康保険サービスについてのページ: https://faes.org/content/health-insurance-services

FAES の開催する講義コースなどについて、フェローが受講したい場合には、許容されているコースであれば1セメスター(半年)1コマ、institute がその受講費用を出すことができるようになっています。研究に関連するテクノロジーなどのコースが受講できます。

条件はほかに一つ、単位を落とさないこと。政府のお金なので正当性が必要です。
残念ながら、visiting fellow 英語のコースは自費でないと取れません。

さて、個人的なことですが、20189月より、私、このFAES の大学院コースで基礎組織学のクラスを持っています。学生さんに教えるのはなかなか楽しいです。学生さんは主に、Postbac Postdoc なのですが、みなさん熱心で向学心に溢れています。

今回はFAES の紹介でした。

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2018年7月25日水曜日

明石北高校の生徒さんの訪問

 本日は明石北高校の生徒さんが NIH を訪問して、自分たちの研究発表を英語でされていました。

 お呼ばれしたので参加して発表を聴きました。

Fig.1 明石北高校の皆さん

 NIH には立派な日本人 PI がたくさんいますが、こういった交流事業もコーディネートされています。前は小倉高校の皆さんでしたが、今回は明石北高校からですね。

 明石北高校はスーパーサイエンスハイスクール指定校 (SSH)なのだそうです。すごいですね。

 タイトなスケジュールでいろいろめぐるらしいですが、NIH で英語で発表です。

 NIH の NIDDK のラボの方々も見学にこられています。たくさんの外国人の研究者に発表を聴いてもらえるわけです。

 高校生の時からこういう機会があるなんて、素敵ですね。羨ましい。

 最後に少し雑談をして、皆さんは次の見学場所へ。

 若さからパワーを貰いました。

2018年6月12日火曜日

NIH ディレクターズ バンド

 夏に向かっていますが、NIH のサマーイベントがありました。
 
 Building 10 前でバンドがセッションしています。

 バンドは、ディレクター (NIH所長) のもの。Francis S. Collins(フランシス コリンズ) NIH 所長はギターを弾き、歌を歌われることでも有名です。
 もちろん素晴らしい科学者であられます。熱心なクリスチャンとしても有名。
 とにかく素晴らしい人、というのがまわりの評判ですが、歌も上手。

Fig.1 真ん中で背の高い方が所長

Fig.2 演奏に熱も入り、のりのりです
 こういうイベント、所長がでてきてエンターテインメント、アメリカらしくて最高です。日本でもこういう感じでリラックスして楽しむ場所をもっとつくれるといいなぁなんて思っちゃいました。


2018年4月16日月曜日

カルテットを聴きに…職場のレクリエーションです、お昼から。

 NIH ではレクリエーションがいろいろあります。
 
 FAES という組織が主催している、ミニコンサートを聴きに行きました。

 FAES Music and Cultural Programs といってシリーズでやっているんですね。

 Building 10 の大ホールで、カルテット。演奏されるのは Manchester String Quartet のみなさんです。

Fig.1 FAES主催。カルテット。


 まだこちらに来たばかりで仕事になれず、へとへとですし、しかしやることはまだそんなにないので、少しリラックスしに…笑。


Fig.2 職員や患者さんなどが聴きに来ています。

 20世紀の曲はなかなか難しい。正直、バッハばかりの私には理解しにくいところもあるものの、美しいのは事実。
 疲れがでているところにリラックスでちょっとねむーくもなってしまいましたが、とてもいい時間でした。

 こういうコンサートが頻繁に開催されている NIH、いい文化だなぁと思います。


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2018年3月26日月曜日

NIH のバッジがやっともらえた!!

  NIH 内に入るにも、ラボに入るにも、コンピューターを立ち上げるにもNIH のバッジがいります。このバッジの申請は、もう留学が決まった時から始まっていて、NIHへのアプリケーションもバッジプロセスの一環。
 
 こちらに来てからは、
   DIS(department of international service)でのチェックイン   
   → fellow のアクティベーション
   → 写真の撮影と指紋の提出
   → SSN の取得
   → 政府職員採用の調査(ORS)
 と来て、background inspection が終わって、そののちに発行されます。

 やっとバッジが来ました !! 早速取りに出かけます。
 Building 31 の1階、ORSへ。バッジをもらい、PIN番号を登録します。この番号はとても大事。

Fig.1 カッコいいでしょ、カード型のバッジだよ


 めでたくこれで NIH の fellow となりました。明日からはセキュリティー部門を通らずに、門から直接入れます !!


Fig.2 ウェストゲートのセキュリティ小屋

 セキュリティー小屋で顔なじみになった NIH police のおっちゃん、おねーちゃんとも今日でお別れです。ありがとう!!
 喜び勇んで、自分のバッジで、ラボに…!!

 入れなーい!! 

 なんと、セキュリティ登録にはまだ時間がかかるのだとか。
 ノックして中から開けてもらいます…もう数週間こうしているので、ラボメンバーにも申し訳ない…いやはや。

 デスクにおきまりの「終了しました」タグを置きました。かれこれ13年以上使っているものです。これで私の居場所、できたかな。

Fig.2 愛用の終了しましたタグ


2018年3月9日金曜日

2018 JSPS-NIH Forum へ

 本日は、2018 JSPS-NIH Forum へ行きました。

 日本学術振興会 (JSPS) は NIH と連携して、海外特別研究員の特別プログラム NIH-kaitoku という留学助成金制度を行っています。
 今回はそれに関連したフォーラムがあるというので来ました。

Fig.1 JSPS-NIH Forum

 NIH 構内は結構広く、場所が一瞬不安でしたが、ちょっとした緑の多い西側に会場はありました。Building 60.


Fig.2 プログラム

 ゲストスピーカーとNIH-kaitoku OBや取得者のレクチャーがありました。全部英語。みんなすごいなぁと感心しながら聞いていました。

 その後、交流会があり、早速日本人の知り合いが増えました。
 ありがたいことです。