2020年11月18日水曜日

HPV ワクチンに関する報道の潮目が変わったのを感じます

  冬に向けて少しずつ変化している木々がきれいなベセスダです。


Fig.1 研究所構内の紅葉


 さてここ一月ほど、つぎつぎにメジャーな新聞・メディアを含む媒体に HPVワクチンについて比較的肯定的またはフラットに報道する記事が出てくるようになりました。

 ▶ 国民の理解が不可欠 日本経済新聞
  ダイヤモンドオンライン
  女子SPA!
  日経グッディ


 日本経済新聞社が朝刊も含む本紙でとりあげたのは大きいですね。

 これまでずっと大手メディアは無視を決め込んでいた HPVワクチンの話題に触れられるようになったこと自体が大きいですね。

 議連も動いています。

 9価のワクチンも承認されました。

 ぜひ、9価の定期接種化・積極的勧奨は当然、男女ともの接種、空白期間に打てなかった方々へのキャッチアップ助成を勧めていただきたいですね。

 そしてそれと同時に、メディアと国・厚労省からは謝罪を。多くの人から機会を奪い、健康を損なった人もいるはずです、真摯な謝罪を。

 雲仙普賢岳の噴火から30年だったそうですね。当時のメディアの無理によって民間の消防団の方などが巻き込まれて亡くなった方が出ましたね。今になって後悔の念を表した記事がでたそうです。
 朝日新聞の吉田証言も訂正するまでに40年ぐらいかかっていますね。
 
 メディアは無謬ではないですし、間違いを犯すことは人ならだれでもありますが、おかしてしまった過ちを認めず、過ちを過ちとして謝ることのできないのは本当に問題であると思います。関係者が死に絶えたころに謝ったのでは遅いのではないでしょうか。

 当初はセンセーショナルさで報道し、真偽がわからないことはいくらでもあるでしょう。
 しかし、事実と検証が積みあがり全体像がみえてきたときに、その問題にどう真摯に取り組むか、一度大きく取り上げたことをどうフォローしていき、けじめをつけるか、そこが大事ですね。臭いものにふた、なかったことにする、そんなことをするようでは公器などと名乗るのはおこがましいですよね。

 特に大きく副反応を煽り続けたメディアや、その後も副反応の危険を根拠薄弱なまま報じ続けた媒体の動向はしっかり見る必要があるでしょう。
  
 日本経済新聞は動きました。

 主にこの問題をこじらせるのに力を発揮した他の新聞社、テレビは謝罪と方向転換できるかな。注目です。



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