この本は、たった一つのウイルス、エプスタイン・バー・ウイルス(Epstein-Barr virus; EBV) についてかかれた本です。このウイルスに的を絞った本としては、和書としてはこの一冊(前の版はありますが)しかないように思います。
EBV は多くの成人(人口の9割以上)がすでに感染しているウイルスであり、がんを引き起こすことなどが問題となるウイルスです。ウイルスの種類としてはヒトヘルペスウイルス属に含まれているもので、human herpesvirus 4(HHV-4) というのが正式な略称にはなりますが、慣用的に発見者二人の名前をとって名付けられたまま通称になっています。
この本は、日本の EBV 研究者が集まって執筆している本であり、このウイルスについての基礎研究的な部分と、臨床に関する部分とに分かれて書かれています。
内容は、EBVに関わる臨床病態の章と、基礎研究的な部分としてEBVのウイルス学についてがまとまっています。
決して読みやすい本ではありませんが、EBVに関わる臨床をされている先生や、基礎医学的な興味としてEBVに関心のある方にはお勧めしたい一冊です。
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