▶ 【初期研修】医師は電子化して書類を管理しよう!
今回はそういった電子化した書類やメモ・ノート、写真、映像などの電子データをどのように保存し、クラウドサービスやハードディスクなどを使い分けているかについてまとめてみたいと思います。
電子資料をどのよう保存・整理・管理するか
昔と違い、現実的には今では、データ容量というものを過剰に気にすることは無くなってきました。何より安いですし、パソコンでも大容量データをかるがると扱えるようになったからです。
また、デジタルデータは、紙の資料と違い、コピーすることも簡単なので、分類に関して生じがちな、どっちの分類箱(フォルダーなど)に入れておこうかという問題も、「バージョン管理が不要な資料については」コピーして両方に入れておけばよく、簡単に解決できるようになりました。
電子資料ということで気にしなくてはならないことは三点。
まずはセキュリティとバックアップです。
そして、災害時や停電時、コンピュータの故障時、緊急時などのために、いざというときにすぐ取り出せる必要のある書類については「現物の紙管理」を併用することが有用だということです。アナログとデジタルの合わせ技ですが、これが確実!
印刷したものはすべて統一したファイルに入れて、いかに述べるデジタルの分類と同様、時系列を基本、まとまってきたら分野ごと、にしてファイルしています。
では、具体的にはどのようにデータを管理するか。順番に見ていきたいと思いますが、書類の電子化のところで書いた内容も多少重複しながらも順番にまとめていきたいと思います。
そもそもコンピュータに取り込む書類、保存するファイル類とはなにか。
一般的には、証明書や手続きに関係するもの、業務に関係しそうなものをはじめあらゆる紙媒体を取り込んでしまうのが吉であると考えています。
そのうえで、優先して以下のようなものは取り込み、以下に述べる標準的な管理をすることで活用しています。
● 各種免許・証明書(運転免許、マイナンバーカード、住基カード)
● 税金関係の書類(控除控えやレシートなどを含む)
● 手続き関係の書類の控えと記録
● 年賀状・手紙などの交信記録
● 辞令や各種命令書 等々…
私の場合、保存方法は
ローカルの HDD + NAS + クラウドサービス + Gmail で行っています。
ファイル保存についての考え方
ファイルの保存については、以下の原則で行っています。
❶ 分類するほどそのカテゴリーに数がないものについては時系列
❷ 分類した場合にはフォルダで構成
(複数のカテゴリにわたる場合はバージョン管理がいらなければコピー)
❸ 重要なものは暗号化やパスワードをかけることは忘れない
❹ バックアップは管理しているすべてのHDD・クラウドにつくる
❺ 作業用のサービスは一つに決めて、バージョン管理は一箇所で行う。
❻ 重要かつ緊急時に取り出しが必要な書類は紙媒体を保存し、
専用のファイルを作成して別途置いておく。
それらの上で具体的にはローカルのパソコン内にフォルダを作って管理する、NASというネットワーク対応の外付けハードディスクにもデータを入れておく、Dropbox などのクラウドサービスにも入れて起き外出先などでも取り出せるようにしておく、検索や転送の便利さを考え、Gmail で自分にも送っておく。です。
ただし、繰り返しになりますがデータバックアップとハッキングなどの対策はしっかりしないといけません。
データの整理と保存と管理の仕方の具体例
ローカルのパソコンのHDD には、基本的にフォルダ分けしてファイルを保存しています。具体的には、
マイドキュメント > 書類
マイドキュメント > プログラムとショートカット
マイドキュメント > 管理
マイドキュメント > その他
マイピクチャ > 写真
マイピクチャ > 資料
マイピクチャ > その他
などのようにまずは階層を設定しています。どの階層でも「その他」というフォルダは作っています。親フォルダに直接ファイルをいれるとぐちゃぐちゃになるので、これはかならず徹底しています。ちなみに、デスクトップにも「一時置き場」というフォルダを作って、デスクトップには直接ファイルを置かないようにしています。
プライベートのものは
マイドキュメント > 書類 > 私的フォルダ> 証明書類> 医療系証明書
マイドキュメント > 書類 > 私的フォルダ> 証明書類> 公的証明書類
マイドキュメント > 書類 > 私的フォルダ> 免許
マイドキュメント > 書類 > 私的フォルダ> 手続き> 税金
マイドキュメント > 書類 > 私的フォルダ> 手続き> 税金
マイドキュメント > 書類 > 私的フォルダ> 交信記録> 2017 年賀状
など、
業務のものは
業務・仕事フォルダ>所属施設>NIID>証明書
業務・仕事フォルダ>所属施設>NIH>手続き書類 > 提出済み
業務・仕事フォルダ>所属施設>NIH>手続き書類 > 下書き
業務・仕事フォルダ>所属施設>NIH>実験 > 20190104 > WB > まとめ
業務・仕事フォルダ>所属施設>NIH>実験 > 20190104 > WB > 生データ
業務・仕事フォルダ>所属施設>NIH>実験 > 20190104 > WB > 解析
業務・仕事フォルダ>原稿>依頼原稿>20180102 ●●マニュアル
などとして、所属施設や仕事内容ごと、プロジェクトごとにフォルダを作っています。
ファイル名については「医師免許証.pdf」などとして保存しておき、例えば、医師免許の場合には「いちど取り込めば更新は必要ないのでバージョン管理は考えなくてよく」、証明書類の中野医療系証明書と、証明書類のなかの公的証明書類、免許、という三つのフォルダにコピーしていれています。これで、どこのフォルダにいれたか探し回る手間が少し減ります。
もちろんPDF にはパスワードをかけています(これはスキャナ付属の Acrobat で簡単にできます)。
このようにコピーしておくことで、検索は基本必要なしに関連するフォルダを開ければ簡単に見つけることができるようになります。
実際には電子化資料として保存しているのはPDFだけではなく、
● 作成したワード、パワーポイントなどのファイル
● 実験などの生データを含むさまざまなファイル
● 各種アプリケーションのファイル
● 各種番号をまとめたエクセルファイル
(医師免許番号、保険医師番号、麻薬番号、学会員番号など)
● 業績録 (学会発表、出版物)
● 履歴書・CVのファイル(タダでJIS規格ワードが手に入る)
もちろんPDF にはパスワードをかけています(これはスキャナ付属の Acrobat で簡単にできます)。
このようにコピーしておくことで、検索は基本必要なしに関連するフォルダを開ければ簡単に見つけることができるようになります。
実際には電子化資料として保存しているのはPDFだけではなく、
● 作成したワード、パワーポイントなどのファイル
● 実験などの生データを含むさまざまなファイル
● 各種アプリケーションのファイル
● 各種番号をまとめたエクセルファイル
(医師免許番号、保険医師番号、麻薬番号、学会員番号など)
● 業績録 (学会発表、出版物)
● 履歴書・CVのファイル(タダでJIS規格ワードが手に入る)
などを適宜作成し、できるだけ元ファイルとPDFとして保存したファイルをおなじフォルダに入れておくようにしています。こうすることで、印刷でのトラブルを回避しつつ、いつでもすぐに転送したり、サムネイルで内容を確認できるようにしたり、Evernote などの関連アプリでも簡単に開けるようにしているのです。
ファイル名の付け方は、原則的には 20180409 などのように年月日を頭につけて、その後に内容を示すファイル名を書いています。
具体的には、
20180409 WBまとめ.ppt
20190110 2019年年賀状.pdf
20190303 ●●原稿打ち合わせメモ.docx
などのようにしています。
フォルダ名はできるだけわかりやすくしていますが、写真フォルダや時系列でデータが増える場合にはファイル名同様 年月日 を先頭に着けた形で作っています。
とまぁ、細かいルールにみえるかもしれませんが、原則は、細分化する前は名前だけはきっちりとつけて時系列にそって「その他」フォルダに投げ込んでいくだけ。
あるカテゴリーのファイルが増えてきたり、具体的なプロジェクトになったり、まとめて作業した方がいいな、となったときに、それぞれ個別のフォルダを作り投げ込む、というのを原則にしています。
ただ、実はローカル、つまりパソコンの内臓ハードディスクには、直接データはあまり入れていません。これは、複数台のパソコン、タブレットで作業することが多いからで、 NAS というネットワークにつながるストレージを使っています。
以下の専門のネットワーク NAS を購入して保存し、外出先からも見られるようにしています。
バッファロー LS220D0602N
これをセットアップしておけば、自動でバックアップを取ったり、外出先からアクセスすることもできます。セキュリティだけしっかりと管理することが大事ですが、高速で大容量、安定していてお気に入りです。
バックアップ・持ち運び用のデータについて
バックアップおよび持ち運び用にはポータブルハードディスクを使っています。
ちなみに私の愛用品は
小さくて便利です。この辺はお好きなものを選べばよく、SSDでも速いのでよいように思います。定期的にバックアップをここにとるようにしています。
実は、パソコン全体のバックアップも含め、大きなストレージも一応設置しています。これは、 QNAPと Drobo を使ってきましたが、ちょっと細かくなるので、ここはまたいずれ、別に紹介したいと思います。
こういったストレージを買うなら Amazon か、価格ドットコムで調べるのもよいのですが、たまに NTT-X Storeでやすくなるので、その時にそろえていますした。
ストレージはしょっちゅう安売りしているのでおすすめですね。あと、このお店は、箱汚れという名目の…安売りセールが人気です。
さて、こういったローカル/ポータブルハードディスクやNAS、のバックアップですが、手動でとるなんてことをすると頭がおかしくなってしまいますので、ソフトを使います。
フリーのソフトでは、次のソフトなどがお勧めです。
●トゥドゥ · バックアップ · フリー EaseUS Todo Backup Free 11.5
クラウドバックアップなどのやや高度なテクニックや、こういったソフトの設定方法などはまたいずれまとめたいと思いますが、自動で、いつでも最新のバックアップを相互だったり様々な場所にとってくれる機能があります。しかもタダ。
クラウドにデータを保存する
今まで紹介したものは家の中などのデータを置いておくので「ローカル」なものですが、外出先で連携したり、バックアップなども兼ねてクラウドサービスもいくつか使用しています。
クラウドサービスはほとんどが無料でつかえる良い世の中です。
これらによって、複数のパソコンやスマホなどで共有できるほか、外出先などでもデータが取り出せます。そのかわり、なんども述べますがセキュリティには十分な注意が必要です。
私が使っているストレージとしてのクラウドサービスは次のとおり
● Google Drive
… デスクトップ同様のファイルを入れています
ただし、書籍データは大きくなるので入れていません。
→ 写真については Google Photos を使っています。
● OneDrive
… 仕事などのプロジェクトごとのフォルダを入れています。
バージョン管理、すなわち作業中であったり、複数人で管理するものも
主にこれを使っています。
● Dropbox
… 日常使いや仕事の共同作業ファイルを入れています。
● MEGA
… 電子書籍など資料類をいれています
(画像・写真もここにしています)
● Amazonクラウドドライブ
… 写真やkindle との共有書類を入れています
● iCloud
… バックアップと音楽・動画、iPhoneのバックアップを入れています
そして、ノートサービスとして以下を使用し、重要なファイルの元のファイルとPDFをかならずセットにして貼り付けて置いています。これは、他のアプリがなくてもPDFなら中身をみることができ、簡単に転送や印刷ができるからです。
● Evernote 日常のノートと管理用のノート
● OneNote 勉強・調べものノートと管理用ノート
サービスがたくさんあるとファイルを取り出すのも探すのも面倒ですよね。そこでこれらを統合して使えるツール!をつかっています。
クラウドを統合して管理するために、iPhone などの iOS用に
● Documents6
● OTIXO
これらのサービスは便利につかえるものが多く、ほぼタダです。何度も書きますが、注意することはセキュリティ。とにかくすべてのファイルにパスワードをかけること。
パスワード管理にはこれをつかっています。
●1Password
マスターファイルも隠して作っておく
これらの管理のうえで、パスワードや口座番号、各種番号のマスターファイルもエクセルファイルにして隠してあります。もちろんパスワードを書けています。
これは外出先・出先などでちょっとした作業をするのにとても便利。なんでもだいたいネットでアクセスできますからね…。
その他のデータももちろんクラウドで
古い写真フィルムだけは(高校のころ写真オタクだった)フィルム専用スキャナで、仕事関係の病理画像はさすがに病院のバーチャルスライドスキャナで取り込みました。
フラットヘッド・フィルムスキャナのおすすめは高いですがこれ
フィルムや写真だけとりこむなら、これもおすすめです。
このようにデータ化を徹底してしまい、上記のように保存しておくと、写真やビデオもクラウドにあるので、外出先で人に見せるのも楽々で、話も弾むことも多いですし、フォルダごとの共有機能を使えば友達との大量の写真の共有、資料の共有もらくらくです。
Gmail を活用
Gmail を使われている方、とても多いと思います。私も愛用です。
一つのテクニックは、Gmail で自分に PDF ファイルを送っておくことです。検索も便利、大きいファイルなら Google ドキュメントに自動で入れてくれます。
しかも大抵スマホでも外で安定してアクセスできますので、とっさの時に書類を探せるんですね。検索機能もすぐれています。
旅行日程や旅券などもこれで自分に送っておくと、本当にすぐに取り出せて便利便利。
また、いざというときには転送もすぐにできますので作業も簡単です。
ノートサービスについてはまた今度
データの保存方法だけを紹介してきましたが、結構長くまとまりなくなってきてしまいました。具体的な工夫などはまた少しずつ書いていきたいと思います。
また、Evernote や OneNote などのノートサービスのうまい使い方や使い分けについて考えていることについても、またまとめたいと思います。
というわけで、今回はデータの保存の仕方でした。
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