2019年2月4日月曜日

HPVV についての WHO 研究所の声明

 HPVV について世界がんデーに際し、国際がん研究機関(International Agency for Research on Cancer、IARC)が声明を出しており、AFP が報道しました。


Fig.1 AFP のページ

 ▶ 子宮頸がんワクチン、「根拠のないうわさ」が接種妨げ WHO研究所

引用いたしますと、

IARCは声明で、「HPVワクチンに関する根拠のないうわさが子宮頸がんの予防に急務とされているワクチン接種の拡大を不必要に遅らせ、妨げている」と指摘

としています。元のIARCの声明はここです。
 ▶ IARC: “HPV vaccination is safe, effective, and critical for eliminating cervical cancer”
 ▶ Press リリース はこちら

この中で、

“Unfounded rumours about HPV vaccines continue to unnecessarily delay or impede the scaling up of vaccination, which is so urgently needed to prevent cervical cancer,” 

と言及されているのですね。
 根拠のない噂がワクチンの普及を妨げていると認識されています。

 さて先週には、HPVによる皮膚癌についても IARCが NEWS を出していますね。
 ▶ HPV and cutaneous squamous cell carcinoma – an emerging issue

 ウイルス発がんは、発がん因子が明瞭であり、その感染症を防ぎコントロールできれば理論的には発がんを抑えられます。
 その一歩目の手段として人類は HPVV を手にしました。
 根拠のない噂で止まるのはなんとも悲しいことです。

 正しい情報を提供していきたいと思いますし、日本のメディアはなぜこういうことを報道できないのか情けなく思います。


関連記事
 ▶ ごく簡単な「ヒトパピローマウイルスワクチン」(HPVV) の話 その1


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