▶ 共同通信 欧米で190人が院内感染 オリンパス内視鏡使用後
▶ 毎日新聞 オリンパス 内視鏡感染「原因特定されていない」
▶ FACTA オリンパス内視鏡、米国で感染騒動
報道によると、日本では発売されていない十二指腸用内視鏡 TJF―Q180V というモデルを用いて行われた検査・治療をうけた患者190人以上に薬剤耐性菌感染がおこり、死亡者もでているとのこと。
そして、遺族により損害微笑請求訴訟が起こされたとのこと。
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TJF-Q180V olympus 米国法人サイトより |
このモデルは2010年にデザイン変更がされており、それ以前は先端のキャップが外れる設計であったものの、先端が外れない一体型となったために洗浄・消毒が難しくなっていたとのこと。
洗浄が難しいと、有機物・タンパク汚れが除去しにくくなり、その部分に菌が増えて問題となることがあります。過去には、大阪大学においおて内視鏡の破損部分に多剤耐性緑膿菌が繁殖したことによる感染も起こっています。
▶ 大阪大学 (PDF) 多剤耐性緑膿菌のアウトブレイクに対する感染制御部の対応
洗浄が難しい構造があるとすれば、それは欠陥と言えますし、感染症のアウトブレイクの原因ともなりえます。
オリンパスの問題は、この設計変更後、FDAの認可を得ないで "Letter to file " と呼ばれる自己宣言で変更を宣言して販売を続けていたという点にもあるようです。
FDA は自己宣言ではなく、申請をやり直すように求めているようですが、オリンパスはこれにこたえていないようです。
▶ FDA FDA warns duodenoscope manufacturers about failure to comply with required postmarket surveillance studies to assess contamination risk
報道によるとオリンパス内では"米医療機関への注意喚起は積極的に行わないよう社内メールで指示していた"可能性があるとのこと。
どうなっているのかわからないところも多いですが、早急な情報公開と対応が必要ですね。
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